囲 碁 十 訣
(引用元・・・・囲碁辞典≪かってよみ≫)
- 一 貪不得勝 貪れば勝つことを得ず。
- 一挙に数十目も得しようという欲張った作戦は必ず破綻のもとになる。
囲碁はながいのだから、一目二目と確実に得をして、相手にも与え自分も取る、という考えで打つのが自然である。ということ。
- 二 入界宜緩 界に入らば宜しく緩なるべし。
- 急激な手はさけてゆっくり打て。と言う意味。
「緩」という字を「緩手」だと解釈してはいけない。
- 三 攻彼顧我 彼を攻むるには我を顧みよ。
- これはそのままでも分かると思うが、敵の石を攻める時にはまず味方の石の強弱を考えろ。という意味。
- 四 棄子争先 子を棄て先を急げ。
- これも分かりやすいが、少数の石に拘泥せずに、どんどん要点に先手を取って大勢を占めよ。と言う意味。
だからと言って何でもかんでも捨てればいいと言うことではない。
廃石と要石を見分けることが必要!
- 五 捨小就大 小を捨てて大に就け。
- 一見前のと同じように見えるが、こちらは地を意識した戒め。
小さなところより大きなところを。と言う意味。
- 六 逢危須棄 危うきに逢えばすべからく棄つべし。
- 逃げても将来見込みのない石は早めに捨てて打つのがよい。と言う意味。
- 七 慎勿軽速 慎んで軽速なる勿れ。
- 軽速は軽率の意。一手一手よくかみしめて打つべし!ということ。
あ!ちょっと待ってくれ。というような打ち方では上達の見込みなし。
- 八 動須相応 動けばすべからく相応ずべし。
- 動とは敵の動き。敵が緩やかに来ればこちらも緩やかに、敵が急激に来ればこちらも敢然と戦う用意が肝心である。ということ。
- 九 彼強自保 彼強ければ自ら保て。
- 周囲の敵の石が強固であるときは自分から戦いを挑まずに敵から攻められないように堅く守って自重せよ。という意味。
- 十 勢孤取和 勢孤なれば和を取れ。
- 孤立した石はなるべく戦いを避けてそれ相応におさまるのがよい。ということ。
- まとめ
- 常に彼我の石の強弱のバランスや地の大小をよく考え、無理な手は打ってはいけない。